4日目 5/2 折り返し

 今日も5時頃起床。内陸部の川沿いの土地のためか少し冷え込んでいる。テントから頭を出してみると、廻りの山はガスがかかってしまい、あいにくの空模様。でも、予報では今日も晴れになっているので、太陽が昇り気温が上がってくるとガスも晴れるだろうと考えながらのんびりと朝食のパンを食べてから撤収開始。7時頃には撤収も完了して出発。それにしても今日、ここに泊まっているライダーさんは皆、朝が遅いみたい。まだ誰も起き出してこない。昨日は宴会も無かったというのに・・・。
 当初の予定では足摺の金剛福寺から宿毛の延光寺へと順番に廻るつもりだったのだが、昨日、予定を変更して西土佐村まで来ていたので、今日は、玖木山林道を抜けて宿毛の延光寺を先に廻ってから足摺岬を目指すことにした。同じ道を通って中村に戻っても面白くないからね。さて、林道の入り口までは昨日も走った1.5車線の国道441を逆戻りする事になる。そこを走行中に対向車がきたので避けようと単車を道路の左側一杯まで寄せたときに事件は起こった(大げさな表現やなぁ)。単車を左端に寄せて停まって対向車をかわしたのだが、そのときに後輪を路肩の土の部分に脱輪してしまった。といっても、舗装部との段差は5cmも無いぐらいやから問題ないはずやったんやけど、脱出するために後輪にパワーをかけても土の上に積もった落ち葉が滑ってしまい、前に進まず横に流れるだけ・・・。あらっ?と思っていると、バランスを崩してしまいあえなく立ちごけ。恥ずかしい・・・(^_^;) 。しかも、足場が悪くて単車がなかなか起きないし。ちょうどマジェに乗った人が通りがかって手伝ってくれたんですぐに起こせたんですけど。起こしてみると、左ミラーがポッキリと逝ってしまってました。シフトペダルの曲がりは手で引っぱり出せば問題なし。ハンドルが心なしか曲がったようなきもするけど、運転には支障のない程度。 


朝の四万十川(岩間橋付近)

 気を取り直して口屋内沈下橋を渡り目的の林道へ。この林道を走るのは今回で2回目。前回走ったときは、まだ黒尊林道にまだ十分ダートが残っていた頃やからかれこれ10年以上も前の話。そのときの印象では、この林道はフラットな走りやすいダートだったというもの。今回も、全般的によく整備されているという印象の残る道だった。ただ、玖木山林道側は最近入れたようなバラスが浮いている場所が結構あるのだが。あと、玖木山・奥藤両林道を通して、道の上を木が覆っている場所では道路上に落ち葉が堆積して滑りやすい状態になっていた。

玖木山林道 奥藤林道

 林道を抜けてからは県道4で宿毛へと下り、そこから国道56で少し東へ走って三十九番札所延光寺へ。 延光寺からは、県道23号線で南東へと走り、足摺岬へと向かう。ツーリングマップルには「道路中央に苔が生えているところも」というコメントが載っていたので相当な悪路かなって予想してたんやけど、確かにそういうところもあったけれど拡幅工事があちこちで行われていて、思っていたよりもいい道だった。ただし、四国の道としてはって感じやけど。

第三十九番 延光寺 県道21号 中筋川ダム

 国道312に合流してからは、「さて、足摺岬へは東側の木々の間を抜けルートから行こうか、それとも西側の鰹節の香りが漂うルートで行こうか、真ん中の走りやすいワインディングから行こうか・・・。」と考えながら一路南下して土佐清水へと向かう。気が付けば東ルートに入る以布利トンネルを通過してしまっていた。土佐清水港を過ぎたところから県道347で東ルートに入ることはできるけど、後戻りするのも嫌なので、行きは中央ルートでワインディングルートを楽しむことにした。どうせ観光客のサンデードライバーがいてまともに走ることもできないんだろうなと思いつつコースイン。しかしその期待は良い方に外れて、足摺岬に到着する少し手前まで他の車に追いつくことなく気持ちよく走ることができた。最後にはトロトロ走るインテtypeRに追いついちゃったけど。でも、Type Rに乗って峠道をトロトロ走ってどうするんだろう?まぁ、人のことやからどうでもいいけど。これだけ気持ちよく走れたのも今日が金曜でカレンダーでは平日だったおかげやろうね。
 足摺岬に到着してまずは第三十八番札所金剛福寺へ参拝。このお寺は、山門をくぐった立派な本堂前にある白い海亀の石像が印象的なお寺。一通り参拝を済ませて納経所で朱印を頂いたときに、手ぬぐいを頂く。お接待、ありがとうございます。参拝を済ませ足摺岬灯台へ。岬のまわりには遊歩道も整備されて色々と見所もあるのだが、足摺岬に来るのは今回で三回目。ということで灯台のみの観光とした。灯台へと向かう途中に足摺七不思議の一つ、地獄石というのがあったのでちょっと寄り道。案内板によると、この穴に銭を落とすとチリンチリンと音がして落ちていき、金剛福寺の本堂下まで通じていると書いてあるのだが、どう見ても10cmそこそこしか深さは無いんやけど・・・。一応、5円玉を落としてみたけどね。灯台観光を終えてふたたび土佐清水へ。

第三十八番 金剛福寺 足摺岬灯台 七不思議の一つ 地獄の穴
四国最南端 足摺岬

 足摺から土佐清水への帰路は、ジョン万二郎の出身地・中浜を通る西ルートをチョイス。この道は、どんどんバイパス工事が進んでいて、走るたびに道が良くなってきている。でも、中浜あたりはあえて、バイパスを走らず旧道の街中を走るルートを選択した。この中浜の集落には鰹節工場が多くあって、走っていると鰹節のいい香りが漂っている。その、空気を味わいたくてこの道にした。初めて、このルートを走ったのは、DT50で四国1周したときやからもう10年以上前かな?そのときにこの香りに感動したので、今回もここを走る。今回もいい香りが漂っていました。ちょうど昼時ということもあり、鰹節のいい香りが空腹感を増幅してしまいましたが。こういう、いい風情を醸し出す街中を避けて集落の外にバイパスを通してしまうのは、せっかくのいい町並みを気付かず通り過ぎてしまうことになってしまうので寂しいと感じるのはよその土地から遊びに来た人間のわがままなんでしょうか?土佐清水に戻って、お土産を買うために足摺・黒潮市場に寄り道。お腹がすいていたので、試食品を片っ端から食べながら土産物を物色する。姫鰹スティックと鰹の角煮が美味しかったので、それを購入して自宅へと送る手配をする。この店で不満だったのは、お酒が売っていなかったのと、鰹のたたきの試食が切れていたことだけでした。
 土佐清水をあとにして、国道321で海を左に見ながら気持ちよく走る。宿毛へ向かうので県道28で内陸部をショートカットするのが近道なのだが、この道は前回、足摺に来たときに通ったことと、もう少し海を見ながら走りたかったので、そのまま国道で宿毛へと向かう。ちょっと単車を停めて叶崎灯台の写真を撮ったりしながら走り、道の駅・宿毛で小休止。道の駅をブラブラしていると土産物屋さんで、宿毛名産の珊瑚を使った根付けが売っているのが目に入った。クズ珊瑚を使っているんだろうけど、6個で1000円という安さ。思わず買っちゃいました。一つおまけしてくれて、7個購入。


叶崎灯台

 宿毛から20kmほど、さらに国道56号線を走ってから、西海町へと向かう。国道から離れるところには、南レク大森山という施設がある。愛媛にはいるとやたらと見かける、この南レクの看板、いったい何なんでしょうね。西海町へは有料道路を使わず県道34で向かう。道幅はそう広くないが、交通量も少なくそう走りにくいと言う感じもあまり無かった。船越からは県道300に入り反時計回りに西海町を回ることにした。海沿いの1.5車線路を走り、武者泊集落へ。なんか伝説が残っていそうな地名なのだが、案内看板のような物は見あたらず、ここの地名にはどんな由来があるのかな?と考えながら高茂崎へ。高茂崎の駐車場に単車を停めて、灯台までブラッと歩いてみる。ここの灯台は背の低い、可愛らしい灯台。他には目の前に雄大な海が広がるだけで観光地らしい物は何もない。売店すらも。あまり観光地化しすぎて人で溢れている場所より、こういう場所でのんびり景色を眺める方が旅情があっていいもんです。高茂崎をあとにして、汐婆をまわり外泊集落へ。この集落は、明治初期に隣の中泊から分家して出来たというから非常に新しい集落。しかし、強い季節風や潮害から守るために高い石垣に囲まれた集落は、生きていくための努力と工夫を感じさせてくれる。

高茂岬灯台 看板を眺める
鹿島と汐婆 外泊石垣集落

 西海からの帰りは、この半島の北を通る県道でと思っていたのだが、今日は観自在寺まで回りたかったので泣く泣く260円も払って西海道路へ。この道は有料道路だけあって尾根上を走る快走路。途中の御荘港ロープウェイの所には日本で唯一・紫電改が展示されているという情報を事前に持っていて見たいなぁという気持ちもあったのだが、時間の都合と予算の都合で今回はパス。次に来たときの楽しみとする事に。御荘町へ入り第40番札所観自在寺へ。


第四十番 観自在寺

 観自在寺のお参りを済ませ、あとは今日の寝床を確保するだけ。明日は宇和島のお寺から回りたいので、この御荘町と宇和島の間にいいキャンプ場は無いかな?と地図をめくってみると、内海村の須ノ川公園と津島町の南レクキャンプ場が載っている。翌日の行動を考えると宇和島に近い南レクの方がいいのだが、なんだか高そうだなって勘が働いたので、とりあえず手前の須ノ川公園に寄ってみて、ここがいまいちなら南レクに行ってみるということにして国道を一路北上。須ノ川公園に到着して、受付を探すがそれっぽい建物はあるのだが中を覗いても受付をしているような雰囲気がしない。どうなっているんだろう?って思いつつ、掃除をしていたおばちゃんに尋ねてみると、このキャンプ場は管理が村へと移ったので、今はその過渡期という感じで利用料金は取っていないと言う。ラッキ〜。タダより安い物はないということで即、ここにキャンプ決定。テントサイトにバイクを乗り入れることはできないが、芝生張りの良い感じのキャンプサイト。荷物を運ぶのが面倒なので、駐車場から近い場所にテントを早々と設営する。池を挟んで国道があるので夜中には車の音が気になるかなっていう心配もあったけど。まだ、太陽は高い位置にあったのとこのキャンプ場は西側が海と言うことで、日没を見物しようと思い、ビール片手にブラブラと海まで歩いて至福のひととき。ビールを飲んで、地図で翌日のルートを検討して、防波堤の上で昼寝してとのんびり太陽が沈むのを待つ。残念ながら、西側には由良半島があるために海に沈む夕日とはいかなかったが、綺麗な夕日を眺めてテントに戻り今日の活動はおしまい。離れたところに単車でツーリング中のようなテントは一張りあったのだが、その人はずっとテントに入ったままで話すことすらなかった・・・。そういう意味ではちょっと寂しいキャンプ場でした。夜は心配していた国道の音も気にならず(もともと一回寝てしまうと少しぐらいの音は気にならないたちなので)深い眠りに落ちて行くゆっき〜なのでした。

It's Beer time 日没
テントサイトを歩き回る鴨 テントサイト
須の川キャンプ場
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